お金の管理・資産運用

富裕層はなぜ金(ゴールド)を買うのか?金保有のメリット5つを解説【初心者向け】

こんにちは、ささみです!

2024年から新NISA制度も始まり、資産運用への関心が高まっている中で、円安や株価暴落などのニュースもよく耳にするようになりましたが、皆さんはお金の管理・資産運用をされていますでしょうか?

ささみ
ささみ
新NISAは始めたけど、金は買ってない!今からでも買った方がいいの?

このようなことを考えている方も多いのではないでしょうか。

古来より価値ある資産として認識されてきた金(ゴールド)は、特に富裕層の間で根強い人気を誇る金投資ですが、なぜ彼らはこれほどまでに金を重視するのでしょうか?

本記事では、金保有のメリットや購入方法、注意点について、投資初心者の方にもわかりやすく解説します。
金投資の魅力と実践的なアプローチを学び、資産運用の幅を広げていきましょう。

本記事を読むことで得られること
  • 金保有のメリットがわかる
  • 金の購入方法と注意点を知ることで、今後の資産運用を考える機会となる

金保有のメリット5つ

1.世界で価値が共通

金の最大の特徴の一つは、その価値が世界共通であることです。国境を越えて、どの国でも通用する普遍的な価値を持っています。これは、以下のような理由からです:

– 歴史的背景:古代から現代まで、金は価値の尺度として使用されてきました。
– 化学的特性:金は錆びず、変質しにくいため、長期保存に適しています。
– 国際的な取引:金の価格は国際市場で決定され、世界中で参照されています。

この特性により、金は国際的な資産移動や緊急時の資金として非常に有用です。例えば、政治的不安定や経済危機の際に、現地通貨が暴落しても、金なら価値を保ったまま他国へ移動できる可能性が高いのです。

2. 安全性と信頼性に優れている

金は物理的にも経済的にも高い安全性と信頼性を誇ります:

– 物理的安定性:金は化学的に安定しており、空気中の酸素や水分と反応しにくいため、長期保存が可能です。
– 経済的信頼性:金は数千年にわたり価値を保ち続けてきた実績があります。
– 中央銀行の金保有:世界中の中央銀行が金を外貨準備として保有していることも、その信頼性を裏付けています。

これらの特性により、金は「最後の拠り所」として投資家から信頼されています。特に経済的不確実性が高まる時期には、その価値が再認識されることが多いです。

3. 希少性が高い

金の希少性は、その価値を支える重要な要因です:

– 限られた埋蔵量:地球上の金の総量は限られており、新たな大規模鉱脈の発見は稀です。
– 採掘の困難さ:金の採掘には多大なコストと労力がかかり、簡単に供給量を増やすことができません。
– 工業利用の増加:電子機器など、工業用途での金の需要が増加しており、供給をさらに逼迫させています。

この希少性が、金の価値を長期的に支える要因となっています。需要が供給を上回る状況が続くことで、金の価値は将来的にも維持されると考えられています。

4. インフレに強い

金はインフレーションに対する防衛手段として知られています:

– 実物資産:金は実物資産であるため、紙幣のように増刷されることがありません。
– 通貨価値との逆相関:通常、通貨の価値が下がる(インフレが進行する)時期には、金の価値が上昇する傾向があります。
– 購買力の維持:長期的に見ると、金は物価上昇に対して購買力を維持する傾向があります。

例えば、1970年代のスタグフレーション(景気後退下のインフレーション)時代には、金価格が大きく上昇しました。このような歴史的事例からも、金のインフレヘッジとしての価値が証明されています。

5. 有事の際の価値上昇

政治的・経済的な危機時には、金の価値が上昇する傾向があります:

– 安全資産としての需要:不確実性が高まると、投資家は安全資産である金に資金を移す傾向があります。
– 地政学的リスク:戦争や政治的緊張が高まると、金の需要が増加します。
– 経済危機時の反応:リーマンショックなどの金融危機時にも、金価格は上昇しました。

このような特性から、金は投資ポートフォリオにおける「保険」的な役割を果たすと考えられています。平時には控えめな動きをしていても、危機時には価値を発揮する可能性が高いのです。

金を購入する方法(金投資の種類5つ)

1.現物購入(金地金・金貨)

実際の金を購入し、手元に保管する方法です:

– 金地金:純度99.99%以上の金の塊で、様々な重量のものがあります。
– 金貨:金で作られた硬貨で、コレクション価値も兼ね備えています。

メリット:
– 実物を所有する安心感がある
– 必要時にすぐに換金できる

デメリット:
– 保管場所や盗難のリスクがある
– 大量に購入する場合は運搬や保管が大変

購入先としては、銀行や貴金属専門店などがあります。購入時は信頼できる業者を選び、純度や重量を確認することが重要です。

2. 純金積立

毎月一定額を積み立てて金を購入していく方法です:

– 定額購入:毎月同じ金額で購入するため、平均買付単価を抑えられる可能性があります。
– 少額から開始可能:多くの場合、数千円から始められるため、初心者にも取り組みやすいです。

メリット:
– ドルコスト平均法の効果が期待できる
– 長期的な資産形成に適している

デメリット:
– 即時に大量の金を保有することはできない
– 手数料が比較的高いことがある

銀行や貴金属専門店で申し込むことができます。長期的な視点で継続することが重要です。

3. 投資信託・ETF(上場投資信託)

金関連の投資信託やETFに投資することで、間接的に金に投資できます:

– 投資信託:専門家が運用する金関連の投資信託に投資する方法。
– ETF:金価格に連動するよう設計された上場投資信託に投資する方法。

メリット:
– 少額から投資可能
– 専門知識がなくても投資できる
– 流動性が高い(特にETF)

デメリット:
– 運用手数料がかかる
– 実物の金を所有しているわけではない

証券会社を通じて購入できます。金価格の動向だけでなく、為替の影響も受けることに注意が必要です。

4. 金先物取引

金の将来価格に対して投資を行う方法です:

– レバレッジ効果:少額の資金で大きな取引ができます。
– 値動きの予測:金価格の上昇だけでなく、下落時にも利益を得る機会があります。

メリット:
– 大きな利益を得る可能性がある
– 相場の上下両方向で取引できる

デメリット:
– リスクが非常に高い
– 専門的な知識と経験が必要

先物取引を扱う証券会社で取引できますが、初心者には非常にリスクが高いため、十分な知識と経験を積んでから取り組む必要があります。

5. 金鉱株

金を採掘する企業の株式に投資する方法です(金への投資ではなくその代替となり得る方法):

– レバレッジ効果:金価格の変動以上に株価が変動する可能性があります。
– 企業分析:金価格だけでなく、企業の経営状態や採掘技術なども考慮する必要があります。

メリット:
– 金価格上昇時に大きな利益を得られる可能性がある
– 配当を受け取れる場合がある

デメリット:
– 金価格以外の要因で株価が変動するリスクがある
– 個別企業のリスクがある

一般的な株式と同様に、証券会社を通じて購入できます。金鉱業界や個別企業についての理解が必要となります。

金購入・保有の注意点5つ

1.税金や手数料がかかる

金の取引には様々なコストが発生します:

– 購入時の手数料:現物購入時には購入価格に上乗せされる形で手数料がかかります。
– 保管料:金庫などで保管する場合、保管料が発生することがあります。
– 売却時の手数料:金を売却する際にも手数料がかかります。
– 譲渡所得税:売却益に対して、原則として20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。

これらのコストを考慮した上で、投資判断を行う必要があります。特に短期での売買を繰り返す場合、手数料で利益が相殺されてしまう可能性があるので注意が必要です。

2. 利息や配当は生まない

金そのものは利息や配当を生み出しません:

– 価格上昇のみが利益源:金から得られる利益は、購入価格と売却価格の差額のみです。
– 機会コスト:金に投資している間は、その資金を利息や配当が得られる他の投資に回せないというデメリットがあります。

このため、金は長期保有を前提とした資産分散の一環として考えるべきです。短期的な値上がり益を狙うよりも、長期的な資産防衛の手段として捉えることが重要です。

3. 防犯面のリスク管理

現物の金を保有する場合、盗難のリスクがあります:

– 自宅保管のリスク:自宅で保管する場合、盗難や災害のリスクがあります。
– 金庫の利用:安全性を高めるためには、銀行の貸金庫などを利用することも検討すべきです。
– 保険加入:盗難保険に加入することで、リスクを軽減できる可能性があります。

適切な保管方法を選択し、必要に応じて保険をかけるなど、リスク管理を徹底することが重要です。

4. 為替の確認が必要

金の国際価格は通常、米ドル建てで表示されます:

– 為替の影響:円換算での金価格は、金そのものの価格変動に加えて、為替レートの変動にも影響されます。
– 二重のリスク:金価格と為替レートの両方を考慮する必要があるため、リスク管理が複雑になります。

このため、金投資を行う際は、金価格の動向だけでなく、為替レートの動きにも注意を払う必要があります。円高ドル安の局面では、たとえ金価格が上昇していても、円換算では利益が相殺されてしまう可能性があります。

5. 金貨へ投資する場合は地金型の方がいい

金貨に投資する場合、地金型の金貨を選ぶことをおすすめします:

– 地金型金貨:純度と重量で価値が決まる金貨(例:カナダのメープルリーフ金貨)
– コレクター型金貨:デザインや希少性で価値が決まる金貨(例:記念金貨)

地金型の金貨の方が投資に適している理由:
– 価格の透明性:純度と重量で価値が決まるため、価格が分かりやすい。
– 流動性:地金型の方が売買しやすく、適正な価格で取引できる可能性が高い。
– 投機的要素の排除:デザインや希少性による価格変動リスクが低い。

コレクター型の金貨は、投資というよりも趣味の領域に近いため、純粋な資産運用目的であれば地金型を選んだ方が、価値が安定し、将来的な売却もしやすいです。

まとめ:資産として金を保有する

本日は、金保有のメリットや購入方法、注意点について、実践的なアプローチを踏まえて詳しくご紹介しました。

金は長期的な資産保全や分散投資の手段として有効ですが、その特性をよく理解した上で投資することが重要です:

  1. 長期的視点:金は短期的には値動きが激しいこともあるため、長期保有を前提に考えましょう。
  2. 分散投資の一環:金だけに頼るのではなく、株式や債券などと組み合わせて、バランスの取れたポートフォリオを構築することが大切です。
  3. 自身のリスク許容度を考慮:金の価格変動リスクを十分に理解し、自身の財政状況やリスク許容度に合わせて投資額を決定しましょう。
  4. 定期的な見直し:市場環境や自身の状況の変化に応じて、定期的にポートフォリオを見直すことが重要です。

世界共通の価値がある金の種類をご紹介しましたが、中でも地金は実物資産でありながら流動性が高く、いざという時にスムーズに現金化できる資産であることも魅力的です。

価値が落ちない資産(保険)として、金を保有することを検討してみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました!